東ティモールという国を知ってますかね?
インドネシアのちょいと下。 東南アジアに位置する四国よりも面積の小さい国。
実際はほぼ知りませんよね。知ってても「名前は聞いたことある」 程度ではないかと。
では、東ティモールについて質問。
【1】たかだか10年やそこら前まで、 この東ティモールの国民の三人に一人、およそ20万人が殺されるという大虐殺があったということ知ってますか?
【2】 その大虐殺を直接行ったのはインドネシア政府だが、 黒幕に天然資源の利権を狙う先進国がいたということ知ってますか?
【3】その黒幕の内の一国は日本であり、
【4】そして今も尚、同じようなことが、パプアニューギニア、シリア、パレスチナ、チベットなどで、「現在進行形」 で起こっているということ知ってますか?
わたしも知らんかったんです。この映画『カンタ! ティモール』を観るまでは。
“あなたの人生を変えるかもしれない映画”なんてタイトルにしてるけど、大げさでも何でもなく、これ観て人生ひっくり返されるぐらいものすんごーーーーく考えさせられる。。
映画の前半、どんなにひどい東ティモールの歴史を聞きつつも、正直どこか心の奥では「海の向こうの出来事」と捉えていた自分がおりました。
が、残念ながら他人ごとでも何でもなく、われわれ日本人は20万人大虐殺のれっきとした加害者なのでして。。。彼らを殺めた銃弾や爆弾は、われら日本人の収めた税金から賄われていたのですよ。
いい服、いい時計、いい車….みなさんが日々せっせと高級ブランド店や高級レストランなんぞに行き消費に勤しんで回していた経済。経済成長。めざせ高景気!めざせ豊かな国日本!…を唱えていた挙句の、日本という国の金の使い道がコレかいな??? なんじゃそりゃ!!!!!
日夜せっせと働いて、働いて働いて収めた税金。わたしゃ人殺しの為に税金を収めたつもりはない。 1円たりとも…..
…..怒りが止まらん。。
と同時に、自分もまさに今まで何も考えずそんな消費に勤しんで税金を収めていた当事者につき、なんともやりきれない。それはそれとして、もはや認めざるを得ない事実。
その歴史認識と、日本が東ティモールに行ってきた事はしっかりと議論される必要がありますよ。知らなかった…!…ってのじゃ済まされんよ。
…といった重い側面もある映画だけど。
この『カンタ!ティモール』で加えてお伝えしたい大事な部分は、そっから先の話。
国民の三人に一人が殺されるような、 とてつもなく絶望的な状況に立たされた時、彼ら東ティモール人の人々がとった行動。その彼らの行動、考え方が果てしなく素晴らしいのです。
わが国を攻め込まれ、家を破壊され、仲間を、家族を殺され、、人々は山奥へ山奥へ身を隠すと共に、一部の国を守らんとする人々は団結してインドネシアと戦うのですが。その時、東ティモールの人々がとった行動は、われわれの考える「戦い」とは全く次元の違う形のアクションなのです。
歌と共に生き、大地と踊ることを愛し、「精霊」たちの存在を信じて共に暮らす人々。そんな東ティモールの人々がインドネシア兵に対してとった行動とは…果たして…??
あえて書きません。ここから先は、どうぞ映画を御覧ください。
映画のパンフレットに
3.11以降の日本人の生き方のヒントが、この映画にはつまっている。
といった一文があったけど、本当にそのとおり。
同じくパンフレットに載っていたユーザーの声に
この映画は15回観ました。
といった一文があったけど、本当にそのとおり。うそじゃないと思う。
ほんとにほんとに、多くの人に観てもらいたい映画。
ねぇ仲間たち ねぇ大人たち 僕らのあやまちを 大地は知っているよ
映画『カンタ!ティモール』より
